■■ほんとうのサプライヤー管理■■

「おいっ！今日のラインはどうするんだ？！」

突然、サプライヤーからの納入が滞っている事実を現場の担当者から聞かされる。それも怒りにまみれた言葉で……こんな事態は、バイヤーにとってあってはならない事態であり、もし一度でもこんな経験をしたことがあるバイヤーであれば、その後に待ちかまえる膨大で後ろ向きな仕事に、頭を抱えてしまうはずです。挽回を期し、後ろ向きな仕事をこなしつつ、二度とこんな事態に陥らない……そんな固い決心をしたことがあるバイヤーも少なくないと思います。

そんな事態へ陥らないため、転ばぬ先の杖として「サプライヤー管理」をおこなうことはとても重要です。ある程度規模のある会社であれば、取引先協力会を組織し関係を強化することで解を見いだせるかもしれません。パレートの法則によって、全取引社数の２割の会社数の取引が、総購入額の８割をみたしている場合など、その２割を組織すれば８割をカバーすることができるからです。

しかし、ボリューム的には２割しかなく、8割の社数を占めるサプライヤーの中で、１社でも何か問題が起これば、バイヤーが起こすアクションは同じです。そして、購入ボリュームが少ないが故に、そして取引先協力会に加入してもらっていないために、状況の掌握は困難を極めるでしょう。そして、取引先協力会を組織できない場合は、このような手段すら通用しません。

サプライヤー管理といっても、調査表の記入をサプライヤーにしてもらって、そのデータを収集することではありません。データはあくまでもデータであり、そのデータをどう活用するかが鍵になります。そして、調査表で得ることができる情報は、基本的な情報を網羅しつつも、すべてではありません。サプライヤー管理に必要な情報・データはなんなのか。そして、その情報やデータをどう活用してゆけばいいのでしょうか。

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