大同特殊鋼:鉄スクラップ海外調達比率「5年で5倍に」 - 毎日jp ... 特殊鋼大手、大同特殊鋼の社長に29日就任した嶋尾正氏 (60)が毎日新聞の インタビューに応じ、主原料の鉄スクラップの海外調達 比率を、今後5年で5倍に増やす 意向を明らかにした。人口減などで鉄スクラップの国内 供給量が先細ることを見据えた 措置 ... <http://mainichi.jp/life/money/news/20100630k0000m020148000c.html?inb=ra> 今回は、調達・購買についての問題ではありません。いうなれば、新聞の見出しについです。 上記の記事、見出しでは「5年で5倍」とあります。スゴイですね。そんなことできっこない……そういいたくなります。しかし、実際本文を読み進めてみると、現在のスクラップの調達量の1%を占める海外産スクラップを5%に引き上げるとの内容。事実5%で、ウソはありません。引き続き、95%は国内での調達を継続することになります。 新聞という媒体の性格を考えれば、1%を5%にするというよりも、5倍といった方が遙かにインパクトがあります。読み手は、インパクトによって惑わされることなく、中身を読むことが必要です。そして、その先です。 海外調達を実現する上での障害って、なんでしょうか。言葉や文化的背景の違う海外のサプライヤーでしょうか。約束を守らないという風評でしょうか。いろいろな原因はあると思いますが、私は、一番の障害は、自分の身近な存在であると考えます。社内の関係者であり、国内サプライヤーといった存在。今回の記事は、そんな既存の利害関係への挑戦状と考えています。 この記事は、社長が新聞記者に語ったとされています。スクラップ調達とはなかなか悩ましい業界慣習があります。その慣習へ戦いを挑む号砲と捉えています。海外から輸入されるスクラップは、その品質面で大きな問題を抱えているはずです。でも増やそうとする。それは、少しでも自由になりたい為です。表だって行われることがない価格統制から逃れるためです。 私は、この記事をそんな風に読んでいます。 |
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